二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
「涼……先生……?」

 顔を真っ赤にして、口に手を当てながら考え込んでいる様子の涼に、香澄は恐る恐る声をかけた。

「ど、どうしたんですか……?」
「あのさ、香澄」
「はい」
「本当に、僕が決めていいの?」
「何を、ですか?」
「君にもらいたい言葉」
「あっ……」

(もらいたい言葉って、選択肢のことかな?)

 むしろ、もらえるならありがたい。
 いつも涼がくれる愛の言葉に返事をする時が、香澄にとっては怖い時でもあった。
 失敗して、攻略不可状態になってしまっても、現実世界ではリセットなんてできないのだから。

「お願いしま……」

 そこまで香澄は言ってから、気づいた。
 今まで見たこともないような、妖艶な笑みを涼が浮かべていた。
 まるで、18禁ゲームに出てくるスチルを思わせるような、エロさと美しさが融合した、芸術のような絵が香澄の目の前に現れていたのだ。

「じゃあ……今から言うよ。君のセリフの選択肢」
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