おにぎり屋さんのイケメン店長は、初恋の彼女を口説き落としたい。
「……それなら、断ります。責任だけで、結婚ってそういうのはいやです。仕方ないから結婚するってことは私に全く気持ちはないということでしょう」
今までときめいていたのに、夢から覚めたみたいな気持ちになった。
「違う。それだけじゃない……僕は、君が好きだ。恥ずかしいが、初恋、なんだ」
「ハツコイ」
「花葉ちゃんが好きだ。愛している。これから先、ずっと一生、大事にする。だから結婚してほしい」
篠原さんはどこから出してきたのか私に記入済みの婚姻届を差し出した。
私は沈んでいた心がまた舞い上がってきて頬が緩んだ。こんな人生で大切なことを簡単に決めていいのかと思ったけど、返事は私の中で決まっていた。