王子様とお姫様の甘い日常
※※※


「ふふっ……颯また見てるの?」

「いいだろ、何億回見ても飽きねぇもんは飽きねぇし」

式場から戻り、自宅で夕食を食べおわると、俺はソファーに寝転んでスマホに収めた美弥のウェディングドレス姿をにんまりと眺めた。

「ねぇ……ほんとに良かったの?」

美弥が俺の目の前にちょこんと座る。

「何が?式場予約したこと?」

「うん……」

俺は両手を伸ばし、美弥をそっと腕に包み込むと髪をすくように撫でた。

「周りに美弥を……俺の奥さんを自慢したいのも勿論あるけどさ……どうしても見せたい人がいるから」

「え?誰?」

「俺の母さんと、美弥のご両親」

俺の言葉に美弥が少し起き上がると、俺の瞳をじっと見つめた。

「美弥。きっと俺らのことさ、天国からいっつも見てると思うからさ。だからさ、もう心配しなくていいように、こんなに幸せだからって俺らの晴れ姿見てほしくてさ……」

「……うん……ひっく……」

「今日はよく泣くな」

俺は美弥の目尻から、大粒の涙を全部のこらず救ってやる。

「……いいの、かな。私ばっかり颯から沢山色んなモノもらって、してもらうばかりで……」
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