乙女と森野熊さん

「花の大学は共学だったな、学部は?」

どんどん詰め寄られつつ、学部なんて考えていなかったから困ってしまう。
だから思いついたところを言った。

「じゃぁ法学部」

「止めておきなさい」

「えー!」

「男子ばかりだが良いのか?」

「そうなの?」

「理系よりはマシかも知れないが、文系ならダントツで女子生徒は少ない」

「だったらさすがの私でも彼氏出来るかな」

それなら少しくらい女の子として扱ってくれそう、と思ったら、また熊さんの眉間に皺が寄ってため息をつかれた。それを見て悲しくなる。

「やっぱ無理かなぁ」

「そうじゃない」

またため息をつかれた、酷い。

「そりゃ私みたいな可愛くなくて大きな女、男子が苦手なのはわかってるよ」

そう言うとまたため息をつかれた。

「酷い。そんなにため息ばかりつかなくても」

「彼氏が欲しいのか?」

「うん」

「まだ早くないか?」

「熊さん、最初に彼女できたのいつ?」

熊さんが一瞬黙った。
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