BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~
「あの……。最後までできなくて、すみませんでした」
日が落ちる前にホテルを出た。
帰りの車の中。大きく頭を下げれば、隣でハンドルを握るみっくんが穏やかな笑い声を上げる。
「香江ちゃんは謝ってばかりだな。むしろごめんね、最後までしてあげられなくて」
「いえ、私だけすごく気持ち良くして貰って…」
「へぇ、凄《すごー》く気持ち良く感じてくれたんだ」
「……っ!?いや、その、分からないんですけど!私、ちゃんと感じてました?」
「うん。たくさん可愛い声出してたよ」
「…か、かわいい……??」
「はは、無理させちゃったと思ってたから安心したよ。次はもっと時間かけてあげるね」
いつもと変わらない声のトーンでこんな台詞言われて、顔を下に向けたまま上げることなんて出来ない。
*****
「今日はありがとうございました。楽しかったです」
「俺の方こそ付き合ってくれてありがとう。家着いたら連絡するね」
みっくんの車が走り出して見えなくなるまで見送った。
結局、行為は最後まで出来なくて、休憩という時間制限がある中、ギリギリまで体の隅々までぐちゃぐちゃにされた。
上から下まで全身舐めまわ…………、私は一体何を思い出してるのか。かぁぁーーと頬に熱を持っていくのが分かり、慌てて頭を左右に振って、マンションのエレベーターのボタンを押した。
「ママー、ただいまー!!みっくんかっこいいのー!!!」