煩悩過多なイケメンは私に一目惚れしたようです【マンガシナリオ】
第2話 それは気がはやいです
○翌日。教室 昼休み
千華は鞄からお弁当を取り出して机に置くと、急にガタッと横から机をくっつけられた。
千華「っ!?」
いきなりの事に千華は驚く。
机から視線を上げれば、真尋と目が合った。
真尋「如月さん、お昼一緒に食べませんか」
千華(それは、机をくっつける前に言う事では?)
千華「……い、いいよ」
真尋「ありがとうございます」
ふっと優しく微笑む真尋に、少しドキリとする千華。
真尋はなぜか立ったまま固まっている。
千華「……どうかした?」
真尋「いえ、このままだと如月さんの顔が見えないなと」
横に机をくっつくけただけで、椅子に座ると正面を向くため、確かにお互いの顔は見えない。
真尋「ちょっと移動していいですか?」
千華「うん」
真尋は、教室に居た千華の前の席の生徒に「椅子借りていい?」と言う。「いいよー」と返事をもらい、いそいそと前の席の椅子をくるりと回転させ、ちょこんと座った。
千華(こ、これはこれで食べずらいっ!)
真正面から、やや頬を染めじーっとみられては確かに食べずらい。
真尋「さ、食べましょう」
真尋がお弁当を手を伸ばした時、クラスメイトの藤田涼介がやってきた。
涼介:ややはねている髪。真尋の親友。テンションが高い。
涼介「まっひろー、昼飯食おうぜ──ぐはッ」
真尋へと抱きつこうとした涼介の顔を、ノールックでガシッと掴んだ真尋。
千華「!!」
(うわぁ、あれは痛そう)
涼介「ま、まひッろっ。俺、俺だよ涼介だよ!」
抗議する涼介の声は聞こえていないのか、真尋は気にせずに千華へと話しかける。
真尋「如月さん、好きなおかずは何ですか? 俺が見てた限りでは、唐揚げが入っているとよくご飯が進んでますよね」
千華「待って御厨くん、色々と情報が交錯して私パニックになっちゃうよ」
真尋「どうかしましたか?」
コテンと首を傾げた真尋。
千華は可哀想な視線を涼介へ向ける。
千華「御厨くん、そろそろ手を離してあげた方がいいんじゃ?」
真尋「……………………如月さんがそう言うなら」
渋々。本当に渋々と言った様子で、涼介の顔から手を離した真尋。
涼介「──いっ、きなりなにすんだよ真尋! 俺、死ぬかと思ったじゃん!」
真尋「如月さんの慈悲を受けるとは、万死に値する。そのまま逝け」
涼介「あたり強すぎない? 俺、親友だよな?」
真尋「誰の?」
強烈なカウンターパンチを食らった涼介は、ガーンとショックを受けている。
どうしたものかと千華が涼介を見ていると、ぱちりと目があった二人。
千華「あ、えっと……!」
何か言わなくてはと慌てた千華とは反対に、徐々に目を見開き驚愕の表情になる涼介。
涼介「如月さん!? え、なんでお前、如月さんと昼飯食べてんの!?」
ガクガクと真尋の肩を掴み揺らす涼介。
真尋「如月さんとは、お付き合いを前提に友達になったんだ。ですよね如月さん」
千華「違うよ? あと、誤解されるから『結婚を前提にお付き合い』みたいに言わないで!?」
真尋「そんな……結婚を前提になんて」
大胆ですね如月さん、とポッと頬を染めた真尋。
千華(御厨くんが誤解したっっっっ)
涼介「おまっ、よがっだなぁ!!」
千華(なんであなたが泣くのよ!)
なぜか号泣の涼介。
千華は鞄からお弁当を取り出して机に置くと、急にガタッと横から机をくっつけられた。
千華「っ!?」
いきなりの事に千華は驚く。
机から視線を上げれば、真尋と目が合った。
真尋「如月さん、お昼一緒に食べませんか」
千華(それは、机をくっつける前に言う事では?)
千華「……い、いいよ」
真尋「ありがとうございます」
ふっと優しく微笑む真尋に、少しドキリとする千華。
真尋はなぜか立ったまま固まっている。
千華「……どうかした?」
真尋「いえ、このままだと如月さんの顔が見えないなと」
横に机をくっつくけただけで、椅子に座ると正面を向くため、確かにお互いの顔は見えない。
真尋「ちょっと移動していいですか?」
千華「うん」
真尋は、教室に居た千華の前の席の生徒に「椅子借りていい?」と言う。「いいよー」と返事をもらい、いそいそと前の席の椅子をくるりと回転させ、ちょこんと座った。
千華(こ、これはこれで食べずらいっ!)
真正面から、やや頬を染めじーっとみられては確かに食べずらい。
真尋「さ、食べましょう」
真尋がお弁当を手を伸ばした時、クラスメイトの藤田涼介がやってきた。
涼介:ややはねている髪。真尋の親友。テンションが高い。
涼介「まっひろー、昼飯食おうぜ──ぐはッ」
真尋へと抱きつこうとした涼介の顔を、ノールックでガシッと掴んだ真尋。
千華「!!」
(うわぁ、あれは痛そう)
涼介「ま、まひッろっ。俺、俺だよ涼介だよ!」
抗議する涼介の声は聞こえていないのか、真尋は気にせずに千華へと話しかける。
真尋「如月さん、好きなおかずは何ですか? 俺が見てた限りでは、唐揚げが入っているとよくご飯が進んでますよね」
千華「待って御厨くん、色々と情報が交錯して私パニックになっちゃうよ」
真尋「どうかしましたか?」
コテンと首を傾げた真尋。
千華は可哀想な視線を涼介へ向ける。
千華「御厨くん、そろそろ手を離してあげた方がいいんじゃ?」
真尋「……………………如月さんがそう言うなら」
渋々。本当に渋々と言った様子で、涼介の顔から手を離した真尋。
涼介「──いっ、きなりなにすんだよ真尋! 俺、死ぬかと思ったじゃん!」
真尋「如月さんの慈悲を受けるとは、万死に値する。そのまま逝け」
涼介「あたり強すぎない? 俺、親友だよな?」
真尋「誰の?」
強烈なカウンターパンチを食らった涼介は、ガーンとショックを受けている。
どうしたものかと千華が涼介を見ていると、ぱちりと目があった二人。
千華「あ、えっと……!」
何か言わなくてはと慌てた千華とは反対に、徐々に目を見開き驚愕の表情になる涼介。
涼介「如月さん!? え、なんでお前、如月さんと昼飯食べてんの!?」
ガクガクと真尋の肩を掴み揺らす涼介。
真尋「如月さんとは、お付き合いを前提に友達になったんだ。ですよね如月さん」
千華「違うよ? あと、誤解されるから『結婚を前提にお付き合い』みたいに言わないで!?」
真尋「そんな……結婚を前提になんて」
大胆ですね如月さん、とポッと頬を染めた真尋。
千華(御厨くんが誤解したっっっっ)
涼介「おまっ、よがっだなぁ!!」
千華(なんであなたが泣くのよ!)
なぜか号泣の涼介。