先生 ♀ × 生徒 ♀
「.......何すんだよ」

「実愛に謝りな!」


陽咲は大きな瞳から大きな涙の粒をポロポロ流しながら言った。


「何やってるの!」


クラスの子が遥を呼んで来たみたいだ。

あたし達は空き教室に連れて行かれた。

陽咲が全部事情を話した。

終わった。

きっと遥にも軽蔑された。


「あたしは...あたしは軽蔑したんでも、友達辞めたかったんでもない。ただ...陽葵が壊れちゃいそうで.....」


実愛は言った。


「今、また妊娠しちゃったらどうするの?またあんたとの時間が少なくなって...あんた体小さいから凄く難産だったでしょ?それも凄く...凄く怖かったんだから.....」


続けて実愛が言った。


「それに...愛の無いえっちなんか虚しいだけでしょ?あんたがそれ一番よく知ってるんじゃないの?」

「実愛...。でも避妊はしてるし...」


虚しいのは事実だけど...。


「避妊してたって100%じゃないんだよ」


遥が言った。


「ごめん...ごめん、実愛」


あたしは実愛に抱きついた。


「わかればいいんだよ...」


泣きながら実愛は言った。


「ごめんね...叩いちゃって」


そう言って陽咲があたしの頬を撫でた。


「んーん、ごめんね、叩かせちゃって」


あたし達三人は笑った。
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