先生 ♀ × 生徒 ♀
ピンポーン。


その日の夜、インターフォンが鳴った。


「ママ鍵忘れたのかな?」


ママが仕事から帰ってきたのかと思った。

モニターに映ったのは遥だった。


「どうしたの?」


あたしは慌てて玄関を開けた。


「上がりなよ」

「お邪魔します」

「先生、いらっしゃい」


そう言って陽咲は遥にお茶を出した。


「修学旅行の件、理央くんも連れて来ていい許可が出たよ!」

「え!?ほんと!?!?」

「うん、お金は別でかかっちゃうけどね」

「全然出す出す!」

「まだ幼児だからあんまりかからないと思うけどね」

「ありがとう...わざわざ上に頼んでくれたの?」

「ん...まぁね.....私が陽葵ちゃんと一緒に修学旅行、行きたかっただけ」

「遥...」

「ヴヴンッ、いちゃつかないで」


陽咲は咳払いをして言った。


「それだけだから、帰るね、お茶ありがとう」


そう言って遥はお茶を飲み干した。
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