ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 その試合は、最初から凄まじい戦いとなった。
 素早い動きの森エルフと、フェンリルの本能が呼び覚まされたルディのぶつかり合いは、あまりのスピードで残像が見えるほどだったのだ。

「な、なんじゃこりゃあ!」

 アライグマのトミーでさえ、カレーライスのことを忘れて口をぽかんとあけ、必死でふたりの姿を目で追った。

「速すぎて見えないわ」

 ルールーは顔をしかめた。

「ルディさんの姿がいくつも見えるんだけど、狼は分身の術が使えるんだっけ?」

「お嬢さま、そんなお伽話のような技は存在しませんよ」

「じゃあ、わたしの目が変になったのかしら」

 ルールーは目をこすった。

 エリナはというと、ルディの姿が消えてしまったので『これは大変にゃん』と、小さな身体にある妖精の力を全て目に集中させた。

「あっ」

 ようやくルディの姿を追えるようになったエリナは、スーパーヒーローのごときルディの姿に感銘を受けた。

『すごい……ルディさん、強い、カッコいい』
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