ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
楽しい野外料理
「それでは、行って来ます」

 乗馬服(獣人の中には、走るのが不得意な者ももちろんいるので、貴族や王族は嗜みとして乗馬を習うのだ)をアレンジした上品な服に身を包み、しっかりと帽子をかぶったエリナは、王宮の入り口に見送りに来てくれたサランティーナ王妃に言った。

「行ってらっしゃい、エリナ。バーベキューソースと焼き肉のタレをありがとうね」

「どういたしまして。王妃さまこそ、素敵で動きやすい服をありがとうございます。料理長の狐のリックルさんに、バーベキューと焼き肉丼のレシピをしっかりと伝えてありますので、美味しく召し上がってくださいね」

「ええ、今夜がとっても楽しみよ」

 スカイヴェン国の王族は、カジュアルな丼ものも大好きなのだ。

 サランティーナ王妃はお気に入りの子猫を抱き上げて高い高いをしてから、フェンリルの上に跨らせた。彼女は白狼の獣人なので、一見たおやかな女性なのだがとても力持ちなのだ。

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