ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 森に入ると、風が通る涼しい木陰を歩きながら、ウィリオ王子がそこここにある食べられる植物を教えてくれる。

「美味しそうなきのこにゃん。あっ、あれは山菜? ベリーの茂みもある! 赤く熟れて食べ頃みたいにゃんね」

「さすがはエリナだ、いろんな食材をよく知っているな」

 とことこと駆け寄って、教えた以上の植物を見つけ出すエリナに、ウィリオは感心して言った。

「毒のある植物がまったくないなんて、とてもよく管理された森なのにゃ」

「その通りだ! 王宮の近くの森だから、子どもが遊んでも大丈夫なくらいに手入れがしてあるのだが、それまで見抜くとは……食いしん坊な子猫だけあるな」

「むむむ、ちょっと悪口が入ってるにゃ?」

「ないないない」

「貴婦人に対して『食いしん坊』はないわよねえ?」

 ルールーが腕を組んでウィリオを軽くにらむと、彼は「おお怖い!」と近くの木に登ってから、真っ赤に熟したリンゴを採っておりてきた。

「これは、一番美味しいリンゴのなる木なのだ。こんな風にたくさんの果樹も植えてあるから、おやつには困らないぞ」

 ウィリオ王子が跪いて「どうかお許しください、姫」とリンゴを差し出したので、エリナはにゃふんと胸を張って「許すにゃん」と受け取った。ウィリオはルールーの手にもリンゴを渡すと服のお腹のところにリンゴをきゅきゅっとこすり、かぶりついた。
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