ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 当然ながら、完全に無農薬なので、こうしてもいだリンゴも摘み取ったベリーもそのまま食べても大丈夫なのだ。

「貴婦人だけど……食べちゃおっか?」

「貴婦人はちょっとお休みするにゃ」

 女の子ふたりも、顔を見合わせてからきゅきゅっとこすり、リンゴにかじりついた。
 しゃくっという音がして、口の中に爽やかな酸味と共に果物の甘さが広がる。糖分がたっぷりで蜜入りになったリンゴは、大きくて果肉がたっぷりでみずみずしい。

「おいっしい! こんなに美味しいリンゴは初めて食べるわ」

「んにゃんにゃんにゃんにゃ」

 いい音とうにゃうにゃ鳴き声をたてながら、エリナは夢中でリンゴを食べた。マーレン国の森で、澄んだ空気と富んだ土地に恵まれて育ったリンゴは、とても味が濃くて素晴らしいデザートなのだ。

「ははは、今この時が一番の食べ頃だからな。もう数時間もしたら、味が落ちてしまうのだ」

 蜜が溢れているということは、熟しきっているということなので、今食べないと傷んでしまう。美味しいものを美味しい時に食べる見極める力も、料理人には必要なのだ。

「さあ、こっちのベリーも食べ頃のものがあるぞ」

「はっ、今食べないと駄目なのにゃ!」

「腐らせるわけにはいかないわ」

 子どもたちはベリーの茂みの前で、真剣な顔をして食べ頃の果実をつまみ取って口に入れる。
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