真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

息吹ちゃんはぽつりぽつりと、話し始めた。


「繋がりを探してたんだ」

「繋がり?」

「三つの事件の繋がり」

「えっ!?……繋がりって?」




「時田さんは、事故かもしれない。まだ殺されたってハッキリとは言えない」

「そうだよね?」

「でも、橋谷先生と竹中先輩は明らかに殺されている」



私は頷き、
「刺されているんだもんね?それに竹中先輩は首にカーテンの紐のようなものまであった」
と、聞いた話を思い出しつつ言う。



「そう。多分それ、学校のどこかの教室のカーテンの紐だと思う」

「えっ、なんで?なんでそう思うの?」



息吹ちゃんの家に着いた。

もうすぐそこに私の家があるマンションも見えている。



「ちょっと寄って行かない?」
と、息吹ちゃんは自分の家の門扉を開けた。

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