【完結】婚約破棄が破滅への始まりだった~私の本当の幸せって何ですか?~
 舞が無事に終わるが、皆はじっとこちらを見たまま何も動かず、そして何も発しない。
 あれ、私何か舞を間違えただろうか。
 そんな風に思った直後、会場からは割れんばかりの拍手と歓声が沸いた。

「オレアの妖精姫~!!」
「やはりすごいですわ!!」
「今年もすごかったです!」

 歓声が大きく広がる中、感動してくれているのか涙を流している人もいる。
 去年も感動してくれた人が多かったけど、今年は段違いでそれがすごい。

 自分自身の中でやはり、国のためにこれから尽くしたいと思う気持ちが強くなったからかもしれない。
 そう私は思ってステージを降りた──


 オレア祭の目玉はショーの外にもあって、最後に用意されている行事が花火だ。
 ここ数年の催し物で、花火自体は異国から持ち込まれたもので最初は爆発するから危ないものとして扱われた。
 個人輸入をして売ったりすることは今も禁止されており、異国で技術を学んだ国家技術師のみが使用することができる。
 そんな危険な花火だけど、打ちあがったときの綺麗さは抜群!

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