先輩を可愛い、かわいいと言っていいのは僕だけです
 本宮君は話してみれば優しく、温かい心の持ち主なのが分かる。涼介と違い口数が少なく思ったままを口にしてしまう分、誤解されやすいだけ。

 彼の学力と運動神経を活かせる部活は幾らでもあったはずなのに、園芸部に入部したのは植物相手ならば気を遣わないでいいって考えたんだろう。
 やっぱりそれはもったいなくて。本来の本宮君をみんなに知ってもらいたい。

「本宮君ーーえっ!?」

 突然、本宮君に手を引っ張られる。

「え、えっ? どうしたの?」

「……」

 戸惑うわたしを校舎へ連れて行こうとし、掴まれた腕から収まらない怒りが伝えられた。

 もしかしてクールキャラを保ちたかった? けれども本宮君の魅力はそこじゃなく、根が優しい部分と断言出来る。

 お節介だと思うが、みんなに知って貰えたら学校生活がより良くなるし、本宮君にとってプラスになる。

 そして涼介等から見えなくなる所まで半ば引き摺られてくるとーー壁ドンされたのだった。
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