交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
一織さんはもう目をつぶって準備万端だ。私の目線に合わせて背も屈めてくれている。

ああもう、そんなに期待されたらプレッシャーが…!

私は思いきって背伸びをして彼の肩に手をかけ、唇を押し付けた。
すぐに離そうと思ったのに、そのまま腰を抱かれあっという間に主導権は一織さんだ。

「もう十分待っただろ? どうしても甘いものを食べたい気分だ」

私を〝デザート〟として食べるつもりらしい。この分だと、沸かしたお湯は冷めてしまいそう。食後の高級紅茶はお預けだ。

でも……

「今度、お取り寄せしてもらいますからね」

そう言って、私は彼の甘い口付けを受け入れた。

「…一織さんのこと、世界で一番愛してる。 あなたの妻になれて、私は幸せものです」

「俺の方こそ。小梅が隣で笑ってくれるから毎日頑張れるんだよ」

きつい抱擁に優しい声色。一織さんの全てに包まれている。
ここに幸福が全て詰まっているのではないかと思うほど、愛おしいという感情が溢れてやまない。

「俺の妻になってくれてありがとう。 愛してる、小梅」

クールな旦那様のとびきり甘いキスも抱擁も、私だけの特権。

この先何年経っても、彼が隣にいる限り続くこの愛情が薄れることはないだろう。

愛妻契約の結末は、この世の何よりも愛おしい毎日だ。






END





< 119 / 119 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:103

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
家族と会社の未来のための結婚。 夫婦として絆を深める気のないあなたは 冷たくて最低な男だと思っていた―― 文月ホールディングス 社長令嬢 文月凜(ふづき りん) × 警視庁警備部警護課 SP 大慈瑛輔(おおじ えいすけ) 妻にしかしないこと、してほしいと言ったら あなたはどんな顔をするだろう 2025.2.28 完結公開 ページ数を調整しました、加筆等はありません。 紛らわしくて申し訳ありません。
表紙を見る 表紙を閉じる
出会ったその瞬間から今までずっと、 意地悪ばかりしてくる幼馴染との 突然の結婚。 これは運命的な出会いだとあなたは言うけれど、私はそんな運命まっぴらごめんよ! いったいいつから、 この運命は始まっていたの―――? 2024.12.14 公開
表紙を見る 表紙を閉じる
声を上げて涙する人間を、よもやキスでその唇を塞ぐ色男がいったいどこにいるだろう。 「…おまえ、泣き顔も綺麗なのな」 ええ、ここにいます。しかもちょっと様子がおかしい。どうしてそんな瞳で見つめるの? 数々のモテ伝説を誇るイケメンエリート社長。 彼こそが、キスで慰めるという奇行を為した 私の上司であります。 才色兼備、モテ期到来? 芹澤涼(せりざわ すず) × 社内一のモテ男 椿一静(つばき いっせい) 2024.3.23 公開完結

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop