交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~
「…いや」

低く響いた声に、おそるおそる彼を見上げる。
私をしっかりと捉えると、形のいい唇が弧を描いて言った。

「本物の夫婦に、か。正直考えもしなかったです」

「で、ですよね、忘れてくださ…―――」

へらりと笑って話題を変えようとする私の手を、深山さんがそっと持ち上げる。

「なりましょう」

「え、…」

今度は私が驚く番だ。深山さんの綺麗な瞳が私を射抜く。

「夫婦になるんです、ふたりで。まずはお互いを知ることからになりますが、…俺は古嵐さんとなら、良い家庭を築ける気がしています」

「わ、私も…! あなたのことをもっと知りたいです」

にこりと微笑むと、深山さんも釣られたように頬を緩める。
私は彼の手をぎゅっと握り返した。

「あなたにとって良きパートナーになれるよう努力します。これからよろしく」

「こちらこそ、よろしくお願いします!」

こうして、私たちは夫婦になることを決めた。



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