イケメン弁護士は再会した許嫁に愛を囁く~お前は俺のもの

 さてと、次は右隣。

 ピンポーン。

『はい』

「お隣に越してきた早見と申します。ご挨拶にうかがいました」

『……ふっ』

 ブチッと切れた音。何なの?男の人だと思うんだけど。変な人だったらどうしよう。

 するとガチャッと唐突にドアが開いて、びっくりして下がった。目の前には白いTシャツにラフなパンツで黒縁の眼鏡をかけた若い男の人が現れた。

「……茜。久しぶりだな」

「……は?」

 私はびっくりしてその顔をじっと見た。この声。嘘でしょ……じっと目の前の顔を見る。すると忘れもしないニヤリとしたあの意地悪い笑みが眼鏡の下に見えた。ま、まさか……眼鏡かけてるからわかんなかったけど……もしかして……。
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