図書館の彼
1週間経ち、馨さんがまた図書館に現れる。
「お久しぶりです、咲依さん。」
「馨さん。お久しぶりです。
あの、大丈夫ですか?しばらく見なかったけど……。」
「あぁ、大丈夫ですよ。ちょっと体調崩してただけで、もう元気になりましたし。」
「よかったです。」
「ここ数日はどんな本読んでました?面白い本ありました?」
「ありましたよ〜。この本なんですけど──」
そのままいつものように本について話をして、各々興味のある本を手に取って無言で読み進める。
隣に座っているけど特に会話することも無く、ただ黙々と本を読んでいるこの時間が好きだ。
会話はなくても、一緒にいるという感覚はあって、それが心地良い。