ヴァンパイアは自分の親友である妹を離さない
「ここで降参を認めたら、彼女を離してあげる」


「クソッ…」


「夜桜先輩。私のことは大丈夫ですから、白虎先輩に一発パンチしちゃってください」


「お前…なんで……」


「さっきまで震えてたくせに、急に強気になっちゃってどうしたの?
もしかして、命乞いでもするつもりかなぁ?」


「白虎先輩に私は殺せませんよ」


「何を根拠に…?あぁ、そうだった。キミは翼の妹だったね。ふ、ふふふふ、あははははっ!」


この状況で1番置いていかれてるのは多分、夜桜先輩だ。夜桜先輩は私のことを知らないから。


「紫、音?大丈夫なのか?」


「私は平気なので白虎先輩と戦ってください」


「わかった。…白虎、覚悟はできてるよな?」


「ごめ〜ん。今日はそろそろ退散するよ」


「なんだと!?」


白虎先輩はジャンプして木の上に乗った。その光景はまるで私たちを上から見下しているかのようで。



「まさかキミが翼のように自覚してるなんて思わなかったからさ。でも収穫は十分にあった。
またいずれ会おうね〜、紫音ちゃん」


「白虎、待て……っ!」


そう言い残すと白虎先輩は闇の中へと消えていった。
< 35 / 68 >

この作品をシェア

pagetop