キケンな生徒指導
先生が、クラスの担任ならよかったのに、私たちを繋ぐものは、もう何もない。

しかし、先生は充分過ぎるほど、私のことを依怙贔屓してくれたのだから、これ以上のことを望むのは贅沢というものだろう。

遠くから見つめていると、ふと先生と目があった。

私は、遠くから一礼すると、足早に校舎をあとにする。


先生、ありがとうございました。

どうか、お元気で…。

涙で視界が滲み、まっすぐ歩けない。

それでも、明日を見つめて進むしかないのだ…。
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