元皇女なのはヒミツです!

17 平民の日常

 王太子と平民がパーティーでダンスを踊ったことは学園中に波紋を呼んだ。
 アルフィー先生やオリヴィアなどの味方してくれている人たちからは、学園のパーティーでしかも未成年なのだから問題ないと言ってくれたが、大半の人たちからは平民が王族と踊るなんて信じられないと非難された。
 おかげで、私への当たりも日に日に強くなった。

 ――バシャッ!

 ある日、校舎の外を歩いていると上から水を掛けられた。顔を上げると数人の令嬢が笑いながら去って行った。

 ――パシンッ!

 次の日は面と向かって頬を叩かれた。叩いた令嬢曰く、王太子も公爵令息も誑かす淫乱な女には躾が必要なのだそうだ。

 ――ドンッ!

 翌日は最悪。数人の令息から「オレたちも相手をしてくれよ」と人気のない場所で囲まれた。お望み通り戦いの相手をしてやって全員氷漬けにして広場の噴水に浮かべておいた。
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