愛した人は剣奴だったから

 勇敢な戦士だったに違いない。こうやって健やかに眠っている横顔は彫像のように整っている。ふと、心に影が落ちた。

 明日、どうなるのかさえも分からない。

(あたし達はどうなるの?)

 この時、得体の知れない不安な気持ちが湧き上がっていた。彼は重大な何かを隠している気がする。そのことで苦悩しているように思えてならなかった。 
 
< 63 / 104 >

この作品をシェア

pagetop