愛した人は剣奴だったから
テラスの言うように、決して、アデリアを騙したのではないだろう。
「あのね。あたし、彼に愛されたの。とても丁寧に愛してくれたの」
この旅で何があったのか、アデリアは訥々と語り続けていた。命を懸けて自分を救ってくれたレンシーは英雄だ。そんな彼を愛した自分を誇らしく思っている。テラスは、溢れる気持ちを吐露しながら泣き続けるアデリアの傍にいて、すべてを聞いていた。
涙を拭く手巾を頬に添えながら、ずっと寄り添っていた。どれぐらい泣いたのだろうか。
「お嬢様、麗しい思い出を抱いてお過ごしくださいませ」
そっと、アデリアの手を握り締めている。
「わたくしは、いつも、あなたの味方でございますよ」
涙はいっこうに止まらなかった。彼との思い出を消すことなんて出来ない。肌のぬくもりや汗の匂いやまっすぐな眼差しに包まれた時の悦びが、この身体にぴったりと張り付いている。
もう、彼なしでは生きて行けない……。
「あのね。あたし、彼に愛されたの。とても丁寧に愛してくれたの」
この旅で何があったのか、アデリアは訥々と語り続けていた。命を懸けて自分を救ってくれたレンシーは英雄だ。そんな彼を愛した自分を誇らしく思っている。テラスは、溢れる気持ちを吐露しながら泣き続けるアデリアの傍にいて、すべてを聞いていた。
涙を拭く手巾を頬に添えながら、ずっと寄り添っていた。どれぐらい泣いたのだろうか。
「お嬢様、麗しい思い出を抱いてお過ごしくださいませ」
そっと、アデリアの手を握り締めている。
「わたくしは、いつも、あなたの味方でございますよ」
涙はいっこうに止まらなかった。彼との思い出を消すことなんて出来ない。肌のぬくもりや汗の匂いやまっすぐな眼差しに包まれた時の悦びが、この身体にぴったりと張り付いている。
もう、彼なしでは生きて行けない……。