報われたい独占欲は、狂気のソレ
「悟とは高校のときから付き合ってます。私のニ個上で一緒の部活でした。話してると楽しくて、私のことを一番に理解してくれて、分かってくれて。こんなに長く付き合えるのは悟だからなんです」
「一番に理解してくれて……ねぇ~」
長谷川さんは私の髪に手を伸ばし、髪をサラッと撫でた。頬を触られ、唇を指で軽くなぞられる。ただそれだけなのにドキドキして、体温が熱くなった。
「ははっ、耳真っ赤」
意地悪く笑う長谷川さんの手を軽く払いのける。
「どこをどういう風に触ったらどう反応してくれるのかなって考えたらさ、全部触りたくなるじゃん。オレはね、凪の全部を知りたいって思ってるよ。オレだけが本当の凪を分かってあげられる」
……本当の私?
「なに言ってるんですか。もう話すことは何もないので出て行っていいですか? し……、資料の件、よろしくお願いします」
会社ではずっと「川口さん」って呼んでくれていたのに、私が迂闊な相談をしたばかりに呼び方が「凪」に戻ってしまっていた。ここでなら相談しても大丈夫だと思っていたのに……