見知らぬ彼に囚われて
「何をするのよ、やめて!」

 リーナは抵抗するが、押さえつけられた身体はびくともしない。

「……私は君の“主人”だ。もう、君とは対等な立場ではない。“御主人様”と呼びなさい」

「何を言っているの、ふざけないで!」

「リーナ。この状況でその態度は、私を煽っているようにしか聞こえないよ……」

 さらにリーナの耳元で嫌味を言うように口を歪め囁く。

「……そうだ、君は初めて私に身体を許した日を忘れているのだったね。では、気分だけでも味わったらどうかな?」

 この言い方では、一度はこの男と寝屋をともにしたことがあるということ。

「貴方とですって!? それにそれがもし本当なのだとしたら、貴方のことなのだから“許した”ではなく“奪った”の間違いでしょう!?」

 リーナは先ほどよりも強く抵抗するが敵うはずもなく、露わにされた肌を撫でられ、とうとう……

「い、嫌っ!!」

「……嘘だよ、これが君の初めてだ。さあリーナ、思い知りなさい……」

 気付き言い返す間もなく与えられた男の圧迫感。彼女は痛みに耐えるが、すかさず男の激しい攻めが始まった。

 彼女は初めての痛みをこらえ、否定の言葉だけを口にする。

「い……い、やっ!!」

「やめてほしいかい? ではリーナ……家を、出てはいけない。分かったか!?」

 男の言い聞かせる言葉に、息も絶え絶えに彼女は言い返す。

「嫌、よ……」

「……では、優しくするわけにはね」

 動きを止めた男はそう言うと、そばにあった縄でぐったりと身体を横たえる彼女を縛り上げた。
 彼女は抵抗も何も言い返すこともできず、男にされるがまま。

「……再開だ、君が言うことを聞くと言うまで。そして、私が満足するまで続けよう」


 その後、縛られ動けなくなった彼女が気を失うまで行為は続けられた。
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