【コンテスト参加作品】私が愛した人は、殺人犯でした。


 私は文哉の姿を見つめ、「あなたも人殺しよ!」の睨みつけた。

「私は人殺しなんかじゃないわ。 私は、正当防衛よ?」

「はっ……?」

 この人……何言ってるの?
  
「私は正当防衛。私はコイツに殺されそうになって抵抗した。そして間違って刺してしまった。……これは立派な、正当防衛でしょ?」

「何……言ってるの? これは正当防衛なんかじゃないわ!」

 正当防衛なんかあり得ない。彼女は……確かに文哉を殺すつもりだった。
 
「いいえ、これは正当防衛よ! 私は無罪放免。罪にはならないわ」

「何をふざけたことを……!」

 そんなの許される訳がない。正当防衛なんてあり得ない。

「……っ、アンタ……悪魔だわ」

「なんとでも言って? 私は、私の復讐をやり遂げた。もう思い残すことなんてないわ」

「はっ……?」

 有澤ひらり……この人は悪魔だ。最低だ。
 何が正当防衛よ……。そんなの許される訳がないのに。

 そう思っていた、その時だったーーー。

「有澤ひらりさん」

 そこに現れたのは、探偵の夏河原さんだった。

「夏河原……さん?」 
  
 なんで……夏河原さんが、ここに?

「アンタ……誰よ?」
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