その甘さに、くらくら。
唇を、舐め合った。舌を、舐め合った。それをするのは、酷く自然なことのように思えた。抱き合い、貪るように激しく舌を絡ませ、深く、深く、堕ちていく。自分を、見失っていく。多幸感のような心地良さだけが、残っていく。
五月女の血液でなければ、もう飢えは凌げない。五月女の血液でなければ、もう俺は生きられない。五月女以外の血液は、もうきっと飲めない。口に入れることすらできない。それは全部、ゲロの味。
五月女が死ねば、俺も死ぬ。俺が死ねば、五月女も死ぬ。片方がなくなれば、もう片方もなくなる。そんな道連れの数式が、約三年の時を得て、完成された。これが、過去に五月女を噛んでしまった俺への代償なのだろうか。こうなることを、五月女は望んでいたのだろうか。
「ああ、ああ、はは、くらくらする。弓木。弓木。くらくらする」
糸を引いて離された唇。意識がどこか遠くの方へ行っている双眼。それでも大きく開かれている瞳孔。変わらず滾った赤眼。崩壊している理性。唇を舐める真っ赤な舌。俺を組み敷く両手。ポタポタと落ちる血液の混じった唾液。さらりと垂れる黒髪。俺もきっと、五月女と同じ有様。それが、凶暴なヴァンパイアの姿。
狂っていく。また、血を求め合って、狂っていく。血に塗れた首を噛まれ、血に塗れた首を噛む。そして、唇を貪り合う。くらくらする。狂っていく。俺も五月女も、狂っていく。
五月女。五月女。五月女。俺はもう、五月女の血液しか飲めない。五月女しかいらない。五月女からは離れられない。五月女からは逃げられない。五月女。
五月女の血液でなければ、もう飢えは凌げない。五月女の血液でなければ、もう俺は生きられない。五月女以外の血液は、もうきっと飲めない。口に入れることすらできない。それは全部、ゲロの味。
五月女が死ねば、俺も死ぬ。俺が死ねば、五月女も死ぬ。片方がなくなれば、もう片方もなくなる。そんな道連れの数式が、約三年の時を得て、完成された。これが、過去に五月女を噛んでしまった俺への代償なのだろうか。こうなることを、五月女は望んでいたのだろうか。
「ああ、ああ、はは、くらくらする。弓木。弓木。くらくらする」
糸を引いて離された唇。意識がどこか遠くの方へ行っている双眼。それでも大きく開かれている瞳孔。変わらず滾った赤眼。崩壊している理性。唇を舐める真っ赤な舌。俺を組み敷く両手。ポタポタと落ちる血液の混じった唾液。さらりと垂れる黒髪。俺もきっと、五月女と同じ有様。それが、凶暴なヴァンパイアの姿。
狂っていく。また、血を求め合って、狂っていく。血に塗れた首を噛まれ、血に塗れた首を噛む。そして、唇を貪り合う。くらくらする。狂っていく。俺も五月女も、狂っていく。
五月女。五月女。五月女。俺はもう、五月女の血液しか飲めない。五月女しかいらない。五月女からは離れられない。五月女からは逃げられない。五月女。