マイシス××。
"目を瞑ったまま、頭の中で100を数えなさい。
100数えたら、目を開けていいわ"
手首から、足首から、目元から何かがほどかれて、身体は自由になった筈なのに。
目を開ける事が出来なかった。
だから、頭の中で必死に数字を数えはじめた。
ドアの開く音が聞こえて、数人の男女逹の声が聞こえてきた。
「次、英語かよ。だりー」
「お前、訳当たるんだろ?」
「予習してないしー」
日常会話と思われる内容にホッと息を落とす中。
心臓がまだドクドクと音を立てて、嫌な汗が背中に流れたのが分かる。
"……………98、99、100"
ゆっくりと目を開ければ、私は自分の席に座っていて、昼休みの前と変わらない教室の風景が目に入った。