『執愛婚』~クリーミー系ワンコな部下がアブナイ男に豹変しました
こんな風に、ちょっとした勘違いを弁解するために必死になってくれたことが嬉しいんだよ。
ちゃんと私の気持ちを考えてくれたってことが。
「仕事で疲れてるのに、嫌な思いさせてごめん」
「……いいよ」
「姉貴、あーいう奴だから」
「……ん」
服越しに伝わる彼の鼓動が、物凄く早くて。
本当に一生懸命走って来てくれたのが分かる。
「下着の色、何色?」
「っ……、エメラルドグリーン」
「やばっ」
「……ベージュに着替えようか」
「いや、いい。どうせ脱がすし」
漸く落ち着いて来た彼が頬に手を添え、唇を重ねて来た。
あんなにも乱れてた心が、彼の言動一つで全部リセットされる。
「俺の腕の中で誕生日迎える?」
「っっ……」
ちょっと意地悪っぽく、揶揄うようにわざと耳元に囁く彼。
こういう余裕そうな顔が憎たらしい。
「璃子さん、脱がして」
「っ……」
色気たっぷりな表情で見下ろされる。
五歳も年下だというのに。
煽情的な視線を向けられるのは初めてじゃないのに、何でこうも毎回ドキッとしてしまうのだろう。
コートを脱がせ、中に着ているセーターとTシャツも脱がして。
「シャワー借りるね」
ちゅっと優しく頬にキスを落として、彼は浴室へと消えた。
もうドキドキが止まらない。
初めてでもないし、二日前にもしてるのに。
あと一時間ほどで二十代が終わるから?
誕生日だからなのかな……?
何だか、いつもと少し違う気がして。
彼の姿にいちいち反応してる心臓が煩い。
やっぱり、不整脈の治療した方がいいのかな……。