若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
ショーンとともにホーネージュに戻ったカレン。
彼女は、今。4年ぶりの貴族としての生活と、奥様としての仕事に慣れるために奮闘していた。
カレンは伯爵家の生まれだが、4年も農村にいた。そのうちに、すっかり村での暮らしに馴染んでしまったのである。
奥様としては新米のままホーネージュを離れてしまったこともあり、覚えることも思い出すこともたくさんある。
ジョンズワートの計らいで、しっかり補佐もついているし、戻ってきたばかりのカレンにあまり負担がかからないよう調整もしてもらえているのだが……。
それでも、公爵夫人に戻るには、それなりに苦労しそうだった。
「奥様、髪が伸びてきましたね」
「ええ。このまま伸ばしていこうと思うの」
「きっと、旦那様もお喜びになられます」
「やっぱり、サラもそう思う?」
「はい。よく触っておられますもの」
カレンの髪を丁寧にくしでときながらそう言うのは、今もカレンの侍女をつとめるサラだ。
ラントシャフトでは、村に住む普通の女として暮らしていたから、貴族だった頃のように髪の手入れをするのは難しかった。
だから腰まで届く髪を切り落とし、肩につくかどうかの長さにしていた。
しかし、ジョンズワートに再会してからのカレンは、また髪を伸ばし始めていた。
今なら手入れが行き届くから、というのも、理由の1つであるのだが……。
それよりも大きな理由があった。ジョンズワートである。
ジョンズワートは、カレンの髪を触るのが好きだ。
4年前は最低限の接触しかしなかったのに、今ではよく髪に触れてくる。
優しく撫でたり、ひと房とってキスを落としたり。
あんなにも愛おしそうに、嬉しそうに触られたら、彼が好いてくれるこの髪を、伸ばし直したいと思うのも無理はないだろう。
彼女は、今。4年ぶりの貴族としての生活と、奥様としての仕事に慣れるために奮闘していた。
カレンは伯爵家の生まれだが、4年も農村にいた。そのうちに、すっかり村での暮らしに馴染んでしまったのである。
奥様としては新米のままホーネージュを離れてしまったこともあり、覚えることも思い出すこともたくさんある。
ジョンズワートの計らいで、しっかり補佐もついているし、戻ってきたばかりのカレンにあまり負担がかからないよう調整もしてもらえているのだが……。
それでも、公爵夫人に戻るには、それなりに苦労しそうだった。
「奥様、髪が伸びてきましたね」
「ええ。このまま伸ばしていこうと思うの」
「きっと、旦那様もお喜びになられます」
「やっぱり、サラもそう思う?」
「はい。よく触っておられますもの」
カレンの髪を丁寧にくしでときながらそう言うのは、今もカレンの侍女をつとめるサラだ。
ラントシャフトでは、村に住む普通の女として暮らしていたから、貴族だった頃のように髪の手入れをするのは難しかった。
だから腰まで届く髪を切り落とし、肩につくかどうかの長さにしていた。
しかし、ジョンズワートに再会してからのカレンは、また髪を伸ばし始めていた。
今なら手入れが行き届くから、というのも、理由の1つであるのだが……。
それよりも大きな理由があった。ジョンズワートである。
ジョンズワートは、カレンの髪を触るのが好きだ。
4年前は最低限の接触しかしなかったのに、今ではよく髪に触れてくる。
優しく撫でたり、ひと房とってキスを落としたり。
あんなにも愛おしそうに、嬉しそうに触られたら、彼が好いてくれるこの髪を、伸ばし直したいと思うのも無理はないだろう。