新そよ風に乗って ⑥ 〜憧憬〜
運転席に乗ろうとした高橋さんに、お辞儀をして急いで踵を返した。
ああ。泣きそう。
「矢島さん!」
後ろから高橋さんの声が聞こえたが、ちょうどエレベーターの扉が開いて待っていた人達が乗り出していたので、走ってその波にのまれるようにしてエレベーターに乗り込んだ。
お願い。早く扉を閉めて。
扉が閉まったのを確認すると、肩の力が一気に抜けた。それと同時に直ぐにまたエレベーターが地下1階に止まってドアが開いたので、咄嗟に降りて携帯を取り出し、今、1番声を聞きたい人に電話を掛けた。
「もしもし」
「もしもし、陽子? あれ? どうしたの? 今日は、ハイブリッジとランチじゃなかったっけ?」
「まゆみ。今、電話していても大丈夫?」
「うん」
「あのさ、まゆみ。今から会いに行ってもいい?」
「今から?」
「うん。少しだけでいいの。10分でも構わないから」
どうしてだろう。
何故か、急にまゆみの声が聞きたくなって、そして会いたくなった。
「10分とは言わず、今日は何もないから何時までも平気だけど。陽子。大丈夫? どうしたの?」
「あのね……」
駄目だ。今、話すと泣いてしまいそう。
「まゆみ。ごめんね。会ってからでもいい?」
「分かった。今、何処に居るの? もし良かったら、うちに来る?」
「えっ? いいの?」
「勿論。それじゃ、駅まで迎えに行くから、近くなったらメールして」
「分かった。ありがとう、まゆみ」
「それじゃ、後でね」
「うん」
電話を切ってから急いで駅に向かい、電車に飛び乗った。
ああ。泣きそう。
「矢島さん!」
後ろから高橋さんの声が聞こえたが、ちょうどエレベーターの扉が開いて待っていた人達が乗り出していたので、走ってその波にのまれるようにしてエレベーターに乗り込んだ。
お願い。早く扉を閉めて。
扉が閉まったのを確認すると、肩の力が一気に抜けた。それと同時に直ぐにまたエレベーターが地下1階に止まってドアが開いたので、咄嗟に降りて携帯を取り出し、今、1番声を聞きたい人に電話を掛けた。
「もしもし」
「もしもし、陽子? あれ? どうしたの? 今日は、ハイブリッジとランチじゃなかったっけ?」
「まゆみ。今、電話していても大丈夫?」
「うん」
「あのさ、まゆみ。今から会いに行ってもいい?」
「今から?」
「うん。少しだけでいいの。10分でも構わないから」
どうしてだろう。
何故か、急にまゆみの声が聞きたくなって、そして会いたくなった。
「10分とは言わず、今日は何もないから何時までも平気だけど。陽子。大丈夫? どうしたの?」
「あのね……」
駄目だ。今、話すと泣いてしまいそう。
「まゆみ。ごめんね。会ってからでもいい?」
「分かった。今、何処に居るの? もし良かったら、うちに来る?」
「えっ? いいの?」
「勿論。それじゃ、駅まで迎えに行くから、近くなったらメールして」
「分かった。ありがとう、まゆみ」
「それじゃ、後でね」
「うん」
電話を切ってから急いで駅に向かい、電車に飛び乗った。