新そよ風に乗って ⑥ 〜憧憬〜
「ごめんね。急に……」
「ううん。ちょうど、冷蔵庫が空っぽになっちゃってたからスーパーにも行きたかったのよ。買い物してから帰ろう」
「うん」
まゆみが私の腕に自分の腕を絡ませると、引っ張るようにスーパーの中に入って行き、家で好きなものを食べようと、あれこれ買い出しをしてまゆみの家に向かった。
「あがって」
「お邪魔します」
「今、冷蔵庫に入れるものは入れちゃうから座ってて」
「うん」
促されて椅子に座っていると、まゆみはスーパーで買ってきたものを素早く冷蔵庫に入れ、冷缶ビールを2本出してきて、テーブルの上に置いた。
「まゆみ。私、ビールは……」
「何、言ってるのよ。私が2本飲むの。陽子は、こっち」
そう言うと、まゆみは脇に挟んでいたウーロン茶のペットボトルを差し出した。
「あっ、ありがとう」
「で? どうしたって? ハイブリッジと何かあったんでしょう?」
まゆみは、いきおいよく缶ビールのプルタップを開けると、ビールを一口飲んだ。
「あのね……。私、高橋さんのこと、諦めようと思う」
「ハッ? 諦める? 諦めるって、別れるってこと?」
別れる?
「そうか。私、高橋さんと別れるんだね」
高橋さんと別れるんだ。
「ちょっと、陽子。あんた、自分で何を言ってるか分かってる?」
まゆみの少し強い口調に、黙って頷いた。
黙って頷くと、まゆみが大きな溜息をついた。
「その理由は?」
「えっ?」
「陽子がそういう結論に達したからには、理由ってもんがあるでしょう?」
黙って頷くと、まゆみが大きな溜息をついた。
「今まで、何度となく色々なことで悩んできたんだけど、もうこういうことの繰り返しはしたくなくて……。このままじゃ、全然前に進めなくて同じことの繰り返しだから。だから……」
「だから、諦める?」
「うん……やっぱり、私の手に負えるような人ではなかったって、やっと分かったの。もう、こんな苦しい思いをするのは辛くなっちゃった」
「ううん。ちょうど、冷蔵庫が空っぽになっちゃってたからスーパーにも行きたかったのよ。買い物してから帰ろう」
「うん」
まゆみが私の腕に自分の腕を絡ませると、引っ張るようにスーパーの中に入って行き、家で好きなものを食べようと、あれこれ買い出しをしてまゆみの家に向かった。
「あがって」
「お邪魔します」
「今、冷蔵庫に入れるものは入れちゃうから座ってて」
「うん」
促されて椅子に座っていると、まゆみはスーパーで買ってきたものを素早く冷蔵庫に入れ、冷缶ビールを2本出してきて、テーブルの上に置いた。
「まゆみ。私、ビールは……」
「何、言ってるのよ。私が2本飲むの。陽子は、こっち」
そう言うと、まゆみは脇に挟んでいたウーロン茶のペットボトルを差し出した。
「あっ、ありがとう」
「で? どうしたって? ハイブリッジと何かあったんでしょう?」
まゆみは、いきおいよく缶ビールのプルタップを開けると、ビールを一口飲んだ。
「あのね……。私、高橋さんのこと、諦めようと思う」
「ハッ? 諦める? 諦めるって、別れるってこと?」
別れる?
「そうか。私、高橋さんと別れるんだね」
高橋さんと別れるんだ。
「ちょっと、陽子。あんた、自分で何を言ってるか分かってる?」
まゆみの少し強い口調に、黙って頷いた。
黙って頷くと、まゆみが大きな溜息をついた。
「その理由は?」
「えっ?」
「陽子がそういう結論に達したからには、理由ってもんがあるでしょう?」
黙って頷くと、まゆみが大きな溜息をついた。
「今まで、何度となく色々なことで悩んできたんだけど、もうこういうことの繰り返しはしたくなくて……。このままじゃ、全然前に進めなくて同じことの繰り返しだから。だから……」
「だから、諦める?」
「うん……やっぱり、私の手に負えるような人ではなかったって、やっと分かったの。もう、こんな苦しい思いをするのは辛くなっちゃった」