再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「加賀美さんが来てくれてよかったです。お忙しいのに今日はありがとうございました」
「佐波さんにはだいぶお世話になったから。これからも時間があるときは顔を出すようにするよ」
加賀美さんがゆっくりとした足取りで歩き出す。そのあとを私も続いた。
「そういえば千晶ちゃんはどうやってここまで来たの?」
「電車です。うちからだとこの病院は距離があるので」
「じゃあ俺の車に乗っていきなよ。送るから」
「いえ、そんな。申し訳ないです」
「遠慮しなくていいよ。ほら、雲行きも怪しいし雨が降るかもしれない」
加賀美さんが空を見上げるので私も同じ方向に視線を向けた。
確かに、どんよりとした雲が浮かんでいる。
さっきまで晴れていたし、天気予報では雨が降ると言っていなかった。だから傘を持ってきていない。
「向こうの駐車場に車停めてるから」
「ありがとうございます」
ここは有難く加賀美さんの申し出を受けることにした。
駐車場にはホワイトカラーのSUV車が停まっていて、加賀美さんが助手席の扉を開けてくれる。私が乗り込むのを待ってから扉を閉めた彼は運転席側に回り、自身も乗り込むとシートに腰を下ろした。
それから片手でシートベルトを引き出してバックルに差し込んだあと、慣れた手つきでエンジンをかける。