再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「会いたくないというより会うのがこわいんだと思います。本当は千晶も会いたいと思っているはずです」
俺の言葉に千晶の母親がすっと顔を上げる。
千晶とはあまり似ていないその顔を見つめながらゆっくりと口を開いた。
「今、千晶のお腹には俺との間にできた子供がいます」
「ええ、知ってるわ。秘書に聞いたから」
おそらく産婦人科に通う千晶のあとをつけて得た情報だろう。そのことについての謝罪も先日たっぷりとしてもらったが、やはり知らない間に個人情報を調べられていたことには腹が立つし、あまりいい気分ではない。
けれど今はそれを咎めるよりも伝えたいことがある。
「子供を産んで育てるのが不安だと千晶が話していました。今も思い悩んでいるはずです」
どうにかしてその不安を拭ってあげたいが、おそらく俺では無理だ。それができるのは今俺の目の前にいる彼女だけ。
「千晶が言うには、自分は母親をよく覚えていないから、こんな自分が良い母親になれるはずがないそうです」
「あの子がそんなことを……。私のせいね」
力なく呟いた千晶の母親が視線を落とした。