再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
もしかしたら彼女にもまだ幼かった千晶を置いていかなければならない、なにかよっぽどな事情があったのかもしれない。
でもそんな彼女の行動で千晶が深く傷ついたのは事実だ。
俺はそれが許せない。それと同時にこの親子の間にできたわだかまりを解きたいとも思う。
「ご自分のせいだと思うなら、責任を取ってください」
俺はカバンからメモ用紙とペンを取り出して数字を書いた。そのメモをテーブルにそっと置く。
「この日のこの時間、またここに来てください。千晶を連れてくるので」
そこでふたりで話をしてほしい。
その意図が伝わったのか千晶の母親がメモ用紙を手に取り、大切そうに胸に抱えた。
「わかりました。必ず来ます」
「待っています。では、俺はこれで失礼します」
席を立ち、軽く頭を下げた。
「加賀美さん」
千晶の母親に呼び止められて振り返る。
「最後にひとつだけ教えてほしいの。加賀美さんと千晶はどういう出会いをしたのかしら。もしよかったら教えてもらえるとうれしいのだけれど」
遠慮がちに尋ねる千晶の母親。
俺は当時を思い出しながら口を開いた。
「佐波さん……千晶のお父さんがきっかけです」
「あの人が?」
「はい」