再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています


及川さんも父と手合わせをしたことがあるのだろう。

ふたりとも父よりも背が高くて体格もしっかりとしているのに父には適わなかったんだ。

よく柔道着を家に持ち帰ってきていたから父が柔道をしているのは知っていた。でもまさか最強だったなんて。


「それで加賀美先輩はどうして佐波さんのお嬢さんと一緒にいるんですか」


及川さんが不思議そうな表情で私と加賀美さんを交互に見た。


「さっきまでスーパーで買い物してましたよね。同棲中のカップルみたいでしたよ」

「カ、カップル⁉」


そんな風に例えられたことが恥ずかしくて思わずぎょっと目を見開いた

ちらっと加賀美さんに視線を送ると、私と違ってまったく動揺を見せていない。及川さんの言葉をさらっと受け流しているようだ。

そうか、それが正解の反応なんだと私も落ち着くことにした。すんと表情を元に戻す。

すると及川さんがにやにやした顔で加賀美さんに詰め寄った。


「俺全部知ってるんですよ。スーパーで購入したものから考えると、今日の夕食はカレーですね」

「そんなところまで見てたのか。お前気持ち悪いな」

「うっ……」


加賀美さんの冷静な返しにショックを受けている様子の及川さん。けれどすぐに気を取り直したようだ。


< 73 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop