再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「俺の観察力を舐めないでください」
及川さんがえっへんと腰に手を当てる。すぐに加賀美さんから「尾行は下手くそだけどな」と冷静に返されて、威張ったような態度から一転してしゅんと肩を落とした。
「バレてない自信あったんだけどなぁ」
さっきから喜怒哀楽がわかりやすい及川さんが微笑ましくて、くすっと笑ってしまった。
私よりもふたつ年上だけど年下みたいなかわいらしさのある男性だ。でも彼だって加賀美さんと同じ警察官僚なのだから人は見かけによらない。
そんなことを思っていると、どこからかスマートフォンの鳴る音が聞こえた。
「うわ、嫌な予感」
及川さんが顔をしかめる。
どうやら彼のスマートフォンが着信を知らせているようだ。
スーツのポケットから取り出して画面を見た及川さんが「予感的中」とぼやいた。
「早く出た方がいいんじゃないか」
加賀美さんに促されて及川さんはなぜか不貞腐れたようにスマートフォンを耳に当てた。
「はい、及川。――わかりました、戻ります」
要件だけを聞いてすぐに通話を終えた及川さんがスマートフォンをスーツのポケットに戻した。
「呼び出しか?」
加賀美さんに尋ねられて「そうです」と及川さんが頷く。
「俺も一緒にカレーを食べたかったけどちょっと行ってきます」
「誰もお前を誘ってないから早く行きな」
「そんな、ひどいっ」