こころ、唄う。

代わり映え

代わり映えしない
見慣れた景色


当たり前に思う毎日の中の
「しあわせ」を
どこかに置き忘れて


いつもそこにある余裕から
他のものに目を背けて
新しいものを追いかけた


代わり映えしないものが
少しずつ色を
変えようとしてることに
気づきもしないで


新しいを追いかけてた


君の表情がふいに曇って
サヨナラだけ置いて
離れていった


当たり前と
感じていた存在が
ヒールの音と
一緒に遠ざかっていった


君がいた毎日が
どれだけ大切だった
気付いたときには手遅れで


当たり前と感じていた今は
過去に消えて
後悔の塊が狭い部屋に落ちて


いなくなった影を想い
愛しさが込み上げてきた
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