「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
「まぁ、お気の毒様。だけど、それはまったくのでたらめではないわ。それにしても、よくそこまで知っているわね。まるであなたが見てきたみたい」
「きみにまつわることだからね。きみに影響のあるものは、どんなことでも把握しておきたい。必要があれば、それなりの手段を講じなければならないから。だから、諜報員を潜入させている。もっとも、今の情報は、諜報員たちからだけではない。駐在している職員や使用人たちに撤退命令を出したんだ。もはやウイルクス帝国の帝都は安全ではないから。いつどうなってもおかしくない状況だ」

 チャーリーは、なんでも完璧でなければならない性格なのかもしれない。

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