「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
 それは王子たちの正妃も同じことで、国王の話を俯いて神妙にきいている。

「わしは、このような大切なことが何十年もわからないままでいた。が、それを気づかせてくれた人物がいる」

 国王の声のトーンがかわった。

「それは、ラン。チャーリーの最愛の人だ」

(えっ、ええええええええっ? わたし、ですか?)

 いまや国王だけでなく、この場にいる全員がわたしを見ている。



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