甘い香りが繋ぐ想い
遼河の肉体に宿る直前、別の人間として生きていた信忠は、病院のICUにいた。そこに緊急搬送されてきたのが西門遼河だった。
生死を彷徨う二人が、異次元で会話を交わす。
「君は、自ら命を断とうとしたのか?」
「彼女が死んでしまった今、私にはもう何もない。天涯孤独だった私にとって、たった一人の大切な人だった。私は彼女のもとへ逝きたいんだ」
「だったら、その肉体を俺にくれ。君はそのまま彼女のもとに逝くといい」
「あぁ、肉体でもなんでも好きに使ってくれ」
「君の名は?」
「西門遼河だ」
「ならば、君のことを少しだけ教えて欲しい」
しばらく、遼河のことを教えてもらっていたが、時が来たようだ。それまで借りていた肉体は死を迎え、遼河の肉体に宿った信忠の魂は息を吹き返した。
また、新たな人生を歩んでいく。
生死を彷徨う二人が、異次元で会話を交わす。
「君は、自ら命を断とうとしたのか?」
「彼女が死んでしまった今、私にはもう何もない。天涯孤独だった私にとって、たった一人の大切な人だった。私は彼女のもとへ逝きたいんだ」
「だったら、その肉体を俺にくれ。君はそのまま彼女のもとに逝くといい」
「あぁ、肉体でもなんでも好きに使ってくれ」
「君の名は?」
「西門遼河だ」
「ならば、君のことを少しだけ教えて欲しい」
しばらく、遼河のことを教えてもらっていたが、時が来たようだ。それまで借りていた肉体は死を迎え、遼河の肉体に宿った信忠の魂は息を吹き返した。
また、新たな人生を歩んでいく。