悪役令嬢モノの悪役ヒロインに転生してしまった(嘘だと言って!)
 その名も、マリア・スカーレット。

 そして、紫色の光に包まれた私の体は、ゆっくり地面に向かっていき、やがて地面に私の足がつく。

 周りから、「もう無詠唱が使えるなんて…」だとか、「見事な魔法だ…」だとかいう声が聞こえてくる。

「お怪我はありませんか?レティーシア様。」

「ええ、大丈夫ですわ。お陰様で、怪我することなく、無事に地面に立つことができました。
ありがとうございます。」

「こちらこそ。怪我がなくてなりよりですわ。」

 私はあることを確信し、声をかける。

「改めて、助けて頂き、ありがとうございました。あの、もしよければ友達になっていただけませんか?」

「!ええ、喜んで!」

「では、また改めてゆっくりお話いたしましょう。今日のところは、失礼いたします。」
  
 
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