ラブ・ジェネレーション

私から別れを切り出したのに、
『俺はいつまでも待っているから』という彼の言葉を心の何処かでずっと信じていた、


「お願い、もう少し待って、翔琉のところに必ず戻るから、もう一度やり直そう」
涙ながらに彼に訴えていた、

弦を弾く指が止まり、ギターを放り出した翔琉は私に飛びついて抱きしめてくれた、

「今の言葉嘘じゃないよな、信じていいんだろ」
「うん、嘘じゃないよ、もう一度翔琉の彼女にして、、」

「ありがとう結衣」

本当はずっと前から気づいていたと思う、翔琉にも言われたとおり自分に足りないものは自信だって、劣等感を脱ぎ捨てて自分に自信を持つ事。
翔琉が好きになって当然って思えるようなそんな女でありたい、他人が見てもお似合いのカップルだって思われたい、それだけだったのかもしれない。

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