ラブ・ジェネレーション

大人の言葉だね……嬉しいことを言うじゃない、

ブランコを降りて翔琉の正面に向かい合った、

「どうした?」

ブランコに腰掛けたままの翔琉の膝に跨って彼の顔を胸に抱きしめた、場所は真昼間の公園、小さな子供を連れた若いお母さんが砂場で子供と一緒に遊んでいる。

人に見られたら、きっと危ないカップルだ、

「翔琉、家に戻ろ」

「来たばっかだろ、トイレでも行きたくなったのか?」

「ばーか、そんな事言ってると私の気が変わっちゃうよ」

「わかんないよ、なに?」

「鈍感! キスの続きしよ」

膝から降りて、そそくさと歩き出す私の後ろを慌てて着いてくる翔琉、その足音が浮かれていた。



一時間後、私は翔琉のベッドの上で一糸纏わぬ姿で横たわっていた、、

痛みと喜びと、親に対する罪悪感だろうか、、様々な感情が入り混じった涙、
私の中で何かが変わってしまった……。

「ごめんシーツ汚しちゃったね、お姉さんに見つかったら大変」

「そんな事はどうでもいいよ、それより、
結衣、さっきの言葉は忘れて、やっぱりお前は誰にも渡したくない」

そうでしょ、あれは本心じゃないよね、
「大丈夫、翔琉以外の人を好きになったりしないよ」

< 40 / 106 >

この作品をシェア

pagetop