ラブ・ジェネレーション

「それを知ってて書かせたの? 翔琉はそれがどういうことか本当に分かってる!」

怒りながらも涙が止まらない、
どんな手を使ってでも私を救けたい翔琉の気持ちが痛いほど伝わってくる。


「結婚が駄目なら、、結衣が元気になったら離婚届を出すからさ、少しの間だけ我慢して」

そういうことじゃない! 

「どうして私なんかのために、そこまでするのって言ってるの!
健康な躰を傷つけるんだよ、二個あるから一つ取っても大丈夫って言ったって、今度は翔琉が病気になるかもしれないじゃない!」


「私なんかって言うなっ‼︎」

おっ、、大声出さないでよ……

翔琉に真剣に怒られたのは初めて、ビックリして一気に涙が溢れた、

「結衣がいなくなったら俺も生きていけない、、」

声が震えていた、、泣いてる? 
翔琉の涙も初めて見た、、

「翔琉は、、ほんとにバカだね………」

あんなに賢いのに、私の事となると他に何も見えなくなる、そこまでの価値が私にあるんだろうか、

「でも、、ありがとう翔琉、嬉しかった……」

ベッドから私を抱き起こすと、翔琉は優しく抱きしめてくれた、
「もう、二度と私なんかって言うな、俺にとっては結衣がすべてなんだ」

「うん、ごめん」

「それに、もし俺に何かあっても、俺は結衣の中で生き続ける事が出来るんだ、結衣が死ぬまで俺は結衣と一緒にいられる、そんな幸せな事はないよ」

私はこの時、翔琉の真の愛情を知った、うわべだけじゃなく私のすべてを愛してくれているんだって、

翔琉の胸の中で泣いた、もう何度目だろう、何度諦めかけただろう、それでも結局最後は翔琉の胸の中で喜びの涙を流している。
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