【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
 ルーナの計らいのおかげで、シュトラウスとの時間を手に入れたフレデリカ。
 せっかくの二人きりだが、いざとなると上手く言葉が出てこない。
 先に口を開いたのは、シュトラウスだった。

「フリッカを連れていくなんて、ルーナ姫は怖いことを言う」

 大きなため息つきの言葉に、フレデリカが顏をあげる。
 
「彼女はたまに大胆なことを言うから、一緒にいて面白いの。……ねえ、シュウ。私がハリバロフに連れていかれることを、怖いと思ってくれたの?」

 怖いという彼の言葉を、嬉しく思ったから。深く考えず、こんなことを口にした。
 ちょっとした戯れのつもりだったのだが、どうしてか、シュトラウスは黙ってしまう。

「……シュウ?」
「ああ、いや。そりゃあ怖いさ。他国の姫がうちの姫様を略奪する気なんだから」
「略奪だなんて、もう」

 姫が姫をさらう図を想像して、フレデリカはくすくすと笑った。
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