【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「……じゃあ、俺はこれで。ルーナ姫との時間を邪魔して、すまなかった」
「ま、待って。もう少し、一緒にいられない?」
説明を終え、用を済ませたシュトラウスが立ち上がろうとする。
そんな彼を、フレデリカが引き留める。
わがままかもしれない。でも、彼との時間が欲しかった。
シュトラウスは、一度は座り直そうとしてくれたが、少し考えてから、席を立つ。
「……ごめん、フリッカ。これから仕事の予定が入ってるんだ」
「……いいえ。私こそ、わがままを言ってごめんなさい」
申し訳ない、といった様子で笑みを作るシュトラウス。
彼にそんな顔をさせたこと、わがままを言ってしまったことを、フレデリカは恥じた。
王都とストレザン領を繋ぐシュトラウスは、既にこの国の重要人物だ。
立派に自分の役割を果たしている。
この国の成人年齢は18歳だから、フレデリカも成人はしている。
だが、シュトラウスと比べると、自分などまだまだ子供であるように感じられる。
見た目だって、女性らしくはなったものの、シュトラウスのような大人の魅力はまだない。
あらゆる面で、シュトラウスと自分では、つり合いがとれていないように思えてくる。
そんな思いから、ぽつりと、弱気な言葉が出てしまう。
「……シュウはすっかり大人になったのに、私はまだまだ子供ね」
「フリッカ?」
「私ね、もう成人したのに、わがままもたくさん言いたくなるの」
あなたと一緒にいたい、私をもっと見て欲しいって、わがままを。
フレデリカが思いつめていることに、気が付いたのだろう。
シュトラウスはフレデリカに向き直り、優しい声色で「フリッカ」と、彼女の名を口にした。
「きみは、立派な王女になったよ。もう、子供だなんて思えないぐらいに」
「シュウ……」
シュトラウスの手が、フレデリカの頭へ伸びる。
髪に触れる直前でとまり、そっとひっこめられた。
「……じゃあ、仕事に戻るよ」
どこか寂し気にそう言うと、シュトラウスは部屋をあとにした。
「触っても、よかったのに」
フレデリカの言葉は、誰に届くこともなく消えた。
「ま、待って。もう少し、一緒にいられない?」
説明を終え、用を済ませたシュトラウスが立ち上がろうとする。
そんな彼を、フレデリカが引き留める。
わがままかもしれない。でも、彼との時間が欲しかった。
シュトラウスは、一度は座り直そうとしてくれたが、少し考えてから、席を立つ。
「……ごめん、フリッカ。これから仕事の予定が入ってるんだ」
「……いいえ。私こそ、わがままを言ってごめんなさい」
申し訳ない、といった様子で笑みを作るシュトラウス。
彼にそんな顔をさせたこと、わがままを言ってしまったことを、フレデリカは恥じた。
王都とストレザン領を繋ぐシュトラウスは、既にこの国の重要人物だ。
立派に自分の役割を果たしている。
この国の成人年齢は18歳だから、フレデリカも成人はしている。
だが、シュトラウスと比べると、自分などまだまだ子供であるように感じられる。
見た目だって、女性らしくはなったものの、シュトラウスのような大人の魅力はまだない。
あらゆる面で、シュトラウスと自分では、つり合いがとれていないように思えてくる。
そんな思いから、ぽつりと、弱気な言葉が出てしまう。
「……シュウはすっかり大人になったのに、私はまだまだ子供ね」
「フリッカ?」
「私ね、もう成人したのに、わがままもたくさん言いたくなるの」
あなたと一緒にいたい、私をもっと見て欲しいって、わがままを。
フレデリカが思いつめていることに、気が付いたのだろう。
シュトラウスはフレデリカに向き直り、優しい声色で「フリッカ」と、彼女の名を口にした。
「きみは、立派な王女になったよ。もう、子供だなんて思えないぐらいに」
「シュウ……」
シュトラウスの手が、フレデリカの頭へ伸びる。
髪に触れる直前でとまり、そっとひっこめられた。
「……じゃあ、仕事に戻るよ」
どこか寂し気にそう言うと、シュトラウスは部屋をあとにした。
「触っても、よかったのに」
フレデリカの言葉は、誰に届くこともなく消えた。