【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「どうだった?」
後日、ルーナとの秘密のガールズトークにて。
あの日――ルーナが退室し、フレデリカとシュトラウスが二人きりになった日のことだ――について、ルーナはわくわくした様子で質問を投げかけた。
最初こそ、
「シュウってやっぱりすごくかっこよくて」
「若いのに仕事もできるし、本当にすごいの」
「忙しいのだって、みんなに頼りにされてるからだし」
「それでね、それでね」
と、元気いっぱいに話していたフレデリカであったが――。
だんだんと声がしぼんでいき、
「触ってくれなかった……」
と哀愁たっぷりにテーブルに突っ伏した。
ルーナからすれば、見慣れた光景である。
フレデリカは、残念なことや悲しいことがあると、こうしてぺしゃっとする癖がある。
ルーナは、自分がその癖を知る数少ない人間であることに、若干の優越感を抱いていたりする。
「触ってくれなかったって、どういうこと?」
フレデリカのつむじを眺めながら、ルーナが紅茶を口にする。
優雅なルーナとは対照的に、フレデリカは今もテーブルとお友達だ。
「頭を……」
「頭を?」
「撫でてくれるのかと、思ったの」
「ほほう」
「シュウの手が伸びてきて、私の頭に触れそうになって……。触らなかった」
「触らなかったかあ……」
「触らなかったのお……」
弱々しい声ではあるが、本人の気持ち的には悲痛な叫びである。
シュトラウスはあの日、フレデリカの頭に手を伸ばして……触ることなく、ひっこめた。
彼の動きは、フレデリカだってしっかり見ていた。
あの時、フレデリカは期待したのだ。幼い頃にように、自分の頭を撫でてくれるのではないかと。
しかしそうはならず。指一本触れることなく、シュトラウスは自分の元を去ってしまった。
触れてもらえなかったこともそうだが、以前とは違うのだと突きつけられたようで、悲しかった。
後日、ルーナとの秘密のガールズトークにて。
あの日――ルーナが退室し、フレデリカとシュトラウスが二人きりになった日のことだ――について、ルーナはわくわくした様子で質問を投げかけた。
最初こそ、
「シュウってやっぱりすごくかっこよくて」
「若いのに仕事もできるし、本当にすごいの」
「忙しいのだって、みんなに頼りにされてるからだし」
「それでね、それでね」
と、元気いっぱいに話していたフレデリカであったが――。
だんだんと声がしぼんでいき、
「触ってくれなかった……」
と哀愁たっぷりにテーブルに突っ伏した。
ルーナからすれば、見慣れた光景である。
フレデリカは、残念なことや悲しいことがあると、こうしてぺしゃっとする癖がある。
ルーナは、自分がその癖を知る数少ない人間であることに、若干の優越感を抱いていたりする。
「触ってくれなかったって、どういうこと?」
フレデリカのつむじを眺めながら、ルーナが紅茶を口にする。
優雅なルーナとは対照的に、フレデリカは今もテーブルとお友達だ。
「頭を……」
「頭を?」
「撫でてくれるのかと、思ったの」
「ほほう」
「シュウの手が伸びてきて、私の頭に触れそうになって……。触らなかった」
「触らなかったかあ……」
「触らなかったのお……」
弱々しい声ではあるが、本人の気持ち的には悲痛な叫びである。
シュトラウスはあの日、フレデリカの頭に手を伸ばして……触ることなく、ひっこめた。
彼の動きは、フレデリカだってしっかり見ていた。
あの時、フレデリカは期待したのだ。幼い頃にように、自分の頭を撫でてくれるのではないかと。
しかしそうはならず。指一本触れることなく、シュトラウスは自分の元を去ってしまった。
触れてもらえなかったこともそうだが、以前とは違うのだと突きつけられたようで、悲しかった。