【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「お、おじゃまします……」
 
 侍女を伴い、シュトラウスとともに彼の離れにやってきたフレデリカは、それはもうかちんこちんであった。
 基本は二人きりにしてもらうが、入浴だけは侍女に手伝ってもらうことになっていた。
 フレデリカの美しい髪や肌を維持するためには、しっかりとしたケアが必要であると、シュトラウスと王女付きの使用人のあいだで意見が一致したのだ。
 準備のため、侍女は早々に浴室へ向かってしまった。
 
 フレデリカだって、シュトラウスの住むこの建物に来たことは何度もある。
 貸主はフレデリカを含む王家だし、婚約者の家でもあるので、当たり前といえば当たり前だ。
 シュトラウスがこの離れでホームパーティーを開く際などは、婚約者としてフレデリカが呼ばれることもあった。
 ただ、ここで二人きりになったのは、それこそ7~8年ぶりであった。
 想いを通じ合わせた直後なこともあり、もう、ドキドキがとまらない。

 もう逃げない。この先。やりすぎ。
 先ほどのシュトラウスの言葉が、フレデリカの頭の中で何度も何度も繰り返される。
 加えて……お泊まり。

 ま、まさか、今日!? 今日がその日なの!? 勢いで来ちゃったけど、今日なの!?

 と、大混乱である。
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